SBT認定とは?意味やメリット・デメリット、認定済みの日本企業を解説
- CO2削減
今や誰も無視できない「気候変動」という身近な環境問題のリスクに関して、GHG(温室効果ガス)の排出主体である企業は「排出量の削減」による具体的な対策を求められています。
企業が具体的な目標を定めるにあたって、世界基準の「SBT」認証を受けることにはさまざまなメリットがありますが、どのような目標を定め、何をする必要があるのか分からない方も多いでしょう。
まずはSBTという制度の基本的な部分について理解したうえで、自社としてどのようなメリットがあるのか考えてみましょう。
目次
SBT(Science Based Target)とは
(引用:環境省)
SBTは「Science Based Targets initiative」の略で、「科学的根拠に基づいた目標」のことを指します。企業が温室効果ガス削減のために、地球温暖化に関する科学的な基準に従って掲げる目標のことです。
2015年に採択された「パリ協定」に準拠したGHG(温室効果ガス)削減の国際基準であり、主に企業が具体的なGHGの削減目標を立て、それをSBTの団体が認証します。
SBTを共同運営しているのは「CDP・UNGC・WRI・WWF」の4つの機関です。すでに3400を超える多くの企業・投資家がSBTに参画し、日本でも約600社が参画しています。
SBTにおける削減すべき排出対象は「GHGプロトコル」という国際基準に準拠したものであり、以下の3つが挙げられます。
- Scope1:事業者が直接的に排出するGHG(自社の工場・ボイラー等からの排出)
- Scope2:事業者が他社から供給された電気・熱・蒸気の使用により排出するGHG
- Scope3:事業者が生産した製品が使用・廃棄された過程で発生するGHG
SBTに参画する企業は、自社が直接的に排出するGHGだけでなく、間接的に排出されるGHGの削減も求められます。
たとえば企業が自社の工場で製品を作るとき、またその製品の原材料を調達する輸送の段階でGHGが発生します。また電気会社から供給された電気を使ったり、自社が生産した商品を他社や消費者が使用する際にも、GHGを「排出させている」といえます。
SBTが発足した背景
SBT発足の背景には2015年に採択されたパリ協定にける「1.5℃目標」があります。
1.5℃目標とは、気候変動による被害を最小限に留めるため、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比較して1.5℃に抑えなければならないために決定された目標です。
1.5℃目標達成のためにネットゼロを目標にする企業が増えましたが、その目標に共通した基準を設けるためにSBTが設立されたのです。
SBTとRE100の違い
SBTとよく混同される「RE100」との違いについて、次の表をご覧ください。
(参考:環境省「脱炭素経営に向けた取組の広がり」)
SBTも「RE100」も複数の企業が参画する国際基準ですが、「RE100」は電気・電力にフォーカスした、国際的イニシアチブです。
RE100で目標としているのは、企業が行う事業活動において、使用する電力の100%を再生可能エネルギーに置き換えることです。これによりGHG排出主体である企業の排出量が大幅に削減され、気候変動の抑制が可能となります。
大きな違いは「対象サプライチェーン」
(引用:環境省)
SBTとRE100では運営期間や認定企業数の違いがあるものの、どちらもGHG排出の抑制による気候変動対策や、脱炭素社会を実現するという最終的な目標は共通しています。
注目すべき大きな違いは「対象サプライチェーン」の違いです。RE100で対象となるのは「自社による直接的・間接的なGHG排出」ですが、SBTではその2つに該当しない「他社や消費者等による間接的なGHG排出」も対象となります。
サプライチェーン | SBT | RE100 |
Scope1(自社の直接排出) | ◯ | ◯ |
Scope2(自社の間接排出) | ◯ | ◯ |
Scope3(1・2以外の排出) | ◯ | ✕ |
要するに、SBTに参画する企業は取引相手(サプライヤー)にも目標設定を求める場合があります。その一例は次のとおりです。
- 大和ハウス工業株式会社:2025年までに購入先サプライヤーの9割にSBT目標を設定
- ソニーグループ株式会社:2025年までに排出量の1割に相当するサプライヤーにSBT目標を設定
- 武田薬品工業株式会社:2024年までに輸送・配送の排出量8割に相当するサプライヤーにSBT目標を設定
自社だけでなくサプライヤーに対しても排出量目標の設立を要求することで、環境問題に対して顧客等から問題提起されることへのリスクヘッジができます。
SBTに認定されるメリット
次はSBTに認定されることの3つのメリットについて、それぞれ解説していきます。
環境意識が高い企業であることをアピールできる
SBTに認定された企業は、気候変動に関して明確な問題意識を持ち、脱炭素社会を実現するための明確な目標・対策を立てているということで、社会的な地位が向上します。
単に「消費者からの評判が良くなる」ということだけではなく、顧客や投資家、社員やサプライヤーも含め、全ステークホルダーに対してアピールができます。
実際のところ、SBTへの参画は自社が「具体的な施策ができる企業であること」の表明となります。削減目標を達成するためには、企業が持つ最新技術力やビッグデータの活用、イノベーションの推進が必要不可欠だからです。
投資家からのESG投資を促せる
企業はSBT認定を受けることで、投資家によるESG投資を促すことができます。ESG投資とは企業が持つ「環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)」の評価に対して先行投資することであり、近年投資家より高く注目されている投資方法です。
なぜSBTが投資家と関係があるのかというと、SBTの参画企業は、多くの投資家が署名する「CDP」のリーダーシップ評価において加点対象となるからです。要するに、得点が高い企業ほど、投資家から機関投資を受けるチャンスが増えることになります。
サプライヤーが抱えるリスクを低減できる
企業が行う事業と、その事業全体(サプライチェーン)を支えるサプライヤーは、文字通りチェーンのように切っても切り離せない関係です。だからこそ企業は、サプライヤーとの関係性において以下のような一定のリスクを抱えています。
- 評判・規制:サプライヤーが重大な問題を起こしたとき、取引先として消費者や投資家から悪い評判を受けたり、規制対象になる可能性がある
- 物理:予測できない自然災害が発生したとき、一部のサプライヤーが停止することでサプライチェーン全体が寸断される可能性がある
SBTに認定された企業サプライヤーに対して具体的な報告や取り組みを要求できるため、GHG排出削減の取り組みに関してサプライヤーが足かせになってしまう可能性を低減できます。
このようなリスクヘッジの重要性を訴求することは、今後SBTへの参画を検討する多くの企業にとって大きな動機づけとなるでしょう。
SBTの認定条件と手順
次は、SBTの認定を受ける条件と手順について解説していきます。
認定条件
SBTの認定を受けるためには、次の条件を満たしている必要があります。
- Scope1・Scope2の両方でGHG(温室効果ガス)の削減目標を設定する
- Scope3の排出量が合計排出量の4割を超える場合は、Scope3の削減目標も設定する
- 削減目標は、企業だけでなく子会社も含むすべてのGHG排出量を対象とする
- 世界の気温上昇が産業革命前より「1.5℃以内」に抑制できる削減目標を設定する
- Scope1では毎年「4.2%」の削減、Scope2では毎年「2.5%」を削減する
- 目標の基準年は最新の年とする(未来は設定不可)
- 目標年の設定は申請時から最短5年、最長10年以内とする
企業が親会社・子会社に分かれている場合は、グループ企業として親会社が両方の削減目標を含め、提出する必要があります。子会社と別個に参画することも可能ですが、その場合は親会社の削減目標に子会社の削減目標も包含される必要があります。
削減目標の算定に関しては、スタートとなる基準年から目標年に向かって、最新の手法(根拠)を用いた数字が設定されるべきです。古い手法やデータを用いている場合は半年以内に改定します。
SBT認定を受けるまでの流れ
達成可能な目標策定の際に用いる計算方法と、SBTの申請手順について説明します。
排出量の計算方法
自社サプライチェーンにおけるGHG排出量算定は、基本的には次の計算式で算出します。
- 排出量 = ①活動量 ✕ ②排出係数
この計算式における「活動量」と「排出係数」は次のことを指しています。
- 活動量:エネルギー種ごとのエネルギー消費量
- 排出係数:活動量に対応する排出源単位
たとえば企業が自社のデータを参照し、ガソリンで「100 kl」の消費(活動量)があるとします。消費量とかけ合わせるのは活動量に対応する「排出源単位」です。排出源単位は、環境省が公開しているデータベースを参照する必要があります。
これはScope1に該当する排出量の算出方法ですが、Scope2に該当する「自社の間接排出量(電気)」を求める場合は、データベース中の「電気事業者別排出係数一覧」を用います。この方法により、Scope1・2両方の排出量が算出できます。
これはあくまで基本的な計算方法であるため、現状と見通しを把握するために正確な計算が必要な場合は、環境省が公開しているガイドブック等をご参照ください。
申請手順
SBTの申請は「コミットメント申請(任意)」と「本申請」に分かれています。コミットメント申請とはSBTへの参加を表明することであり、コミットメントに通った企業は公式サイトに掲載されます。コミットメント申請の手順は次の通りです。
- SBT公式サイトよりPDF「SBT COMMITMENT LETTER」をダウンロード
- 署名・本社所在地・国名・日付を記入
- 書類を事務局(commitments@sciencebasedtargets.org)に送付
次は本申請の手順です。
- 削減目標を設定し「目標認定申請書」をダウンロードする
- 書類に記載の12項目にすべて回答し、事務局に申請書を提出する
- SBT事務局から目標の妥当性に関する回答がメールで届く(有料)
- 認定された事実がSBTの公式サイトで公表される
従業員が500人を超える企業は上記の手順で申請できますが、該当しない中小企業は要件が異なるため、こちらのフォームを使用します。
ちなみに、SBT認定を受けられてもそこで終わりではありません。企業は必ず1年に1度進捗を報告し、少なくとも5年以内には削減目標の見直しを行う必要があります。
【2024年最新】SBT認定企業一覧
SBT認定取得済みの企業は2024年3月1日時点で世界で4,779社あり、そのうち⽇本企業は904社です。
ここではSBTの認定を受けている日本企業を紹介します。
建設業(28) | 旭化成ホームズ/飛鳥建設/安藤・間/大林組/奥村組/鹿島建設/熊谷組/コムシスホールディングス/五洋建設/ジェネックス/清水建設/住友林業/ 世紀東急工業/積水ハウス/大建工業/大成建設/大和ハウス工業/高砂熱学工業/東亜建設工業/東急建設/戸田建設/西松建設/日本国土開発/長谷工コー ポレーション/前田建設工業/三井住友建設/ミライト・ワン/LIXILグループ |
食料品(13) | アサヒグループホールディングス/味の素/カゴメ/キッコーマン/キリンホールディングス/サントリーホールディングス/サントリー食品インターナショナル/日清食品ホールディングス/日本たばこ産業/不二製油グループ本社/フジパングループ本社/明治ホールディングス/ロッテ |
繊維製品(4) | TSIホールディングス/川島織物セルコン/帝人/東洋紡 |
化学(16) | UBE/花王/コーセー/小林製薬/三甲/資生堂/住友化学/積水化学工業/高砂香料工業/ファイントゥデイ/DIC/富士フイルムホールディングス/ ポーラ・オルビスホールディングス/ユニ・チャーム/ライオン/ロックペイント |
医薬品(12) | アステラス製薬/エーザイ/大塚製薬/小野薬品工業/参天製薬/塩野義製薬/住友ファーマ/第一三共/大鵬薬品工業/武田薬品工業/中外製薬/日本新薬 |
ゴム製品品(1) | ブリヂストン |
金属製品品(4) | 岡部/東洋製罐グループホールディングス/文化シヤッター/YKKAP |
ガラス・⼟⽯製品(6) | 石塚硝子/AGC/日本特殊陶業/日本山村硝子/日本板硝子/TOTO |
⾮鉄⾦属属(5) | 住友電気工業/フジクラ/古河電気工業/三菱マテリアル/YKK |
電気機器(40) | アズビル/アドバンテスト/アンリツ/岩崎通信機/ウシオ電機/ EIZO/エスペック/沖電気工業/オムロン/カシオ計算機/キャノン/京セラ/コニカミノルタ/シャープ/新電元工業/SCREENホールディングス/セイコーエプソン/ソニーグループ/デンソー/東京エレクトロン/東芝/ニチコン/日新電機/日本電気/パナソニックホールディングス/浜松ホトニクス/日立製作所/ファナック/富士通/富士電機/ブラザー工業/三菱電機/村田製作所/明電舎/安川電機/横河電機/リコー/ルネサスエレクトロニクス/ REINOWAホールディングス/ローム |
機械(8) | アマダ/小松製作所/サンデン/DMG森精機/椿本チエイン/ナブテスコ/日立建機/東芝三菱電機産業システム |
輸送⽤機器器(5) | アイシン/豊田合成/トヨタ自動車/日産自動車/日立Astemo |
精密機器器(5) | オリンパス/シチズン時計/島津製作所/テルモ/ニコン |
その他製品品(9) | 朝日ウッドテック/アシックス/オカムラ/クリナップ/コマニー/大日本印刷/TOPPAN/ヤマハ/レンゴー |
海運業業(2) | 川崎汽船/日本郵船 |
空運業業(2) | ANAホールディングス/国際航業 |
陸運業(1) | 佐川急便 |
情報・通信業業(9) | SCSK/エヌ・ティ・ティ・データ/NTTドコモ/大塚商会/KDDI/ソフトバンク/TIS/日本電信電話/野村総合研究所 |
小売(8) | J.フロントリテイリング/アスクル/イオン/上新電機/ファーストリテイリング/ファミリーマート/丸井グループ/ユナイテッドアローズ |
不動産業(9) | NTTアーバンソリューションズ/大東建託/東急不動産ホールディングス/東京建物/野村不動産ホールディングス/ヒューリック/三井不動産/三菱地所/森ビル |
サービス業業(11) | E・Jホールディングス/アジア航測/セコム/ダイセキ/電通/パシフィックコンサルタンツ/ベネッセコーポレーション/八千代エンジニヤリング/ユー・エス・エス/ 横河レンタ・リース/リクルートホールディングス |
電力・ガス(1) | 九州電力 |
卸売業(1) | 松田産業 |
中小企業(704) | アークエルテクノロジーズ/アースサポート/アイエフ物流サービス/アイギハウジング/愛工舎製作所/愛幸/株式アイシス/愛知ホイスト工業/アイチシステム/アイピック/愛豊精機製作所/アイミクロン/アイリーシステム/アイレック/あおいと創研/青山商店/あかおに鉄工所/アキスチール/旭化成/旭金属工業/朝日沪過材/アサヒ繊維工業/アスエネ/アストロサーブ/アセンテック/アテック/アテナ工業/アドバンス・レジデンス投資法人投資証券/アドバンス電気工業/アトムリビンテック/阿部商店/有川製作所/アルカディア/アルテック/アルマックス/アルメタックス/アローエム/アロック・サンワ/アンスコ/イイダテクノ/イードア/池田技建工業/石垣商店/石亀工業/石川プレート/石田製作所/石原金属/石原製作所/イズミコーポレーション/イズミテック/イチイ産業/市川鉄工所/市川メッキ/一沢コンクリート工業/一般社団法人中部産業連盟/稲川メタル/稲葉屋冷熱産業/井上商事/井上製作所/イビケン/イワキ/岩佐鐵工所/岩田商会/岩谷住建/イングリウッド/院庄林業/インターサイエンス社/ウイードプランニング/ウイング/ウェイストボックス/上田商会/ヴォンエルフ/内海/ウフル/ウムヴェルト/ウルトラファブリックス・ホールディングス/栄光堂ホールディングス/栄四郎瓦/栄進産業/永大化学/エコ・プラン/エコスタイル/エコミナミ/エコワークス/エスビック/エナジーソリューション/エナ手クス/エネクラウド/エムアップホールディングス/エムエス製作所/エム・シー・アンド・ピー/エレビスタ/大川印刷/オークマ/大蔵工業/大阪故鉄/大澤ワックス/オーセロ/大鳥機工/大野建設/大林製工/大洞印刷/大堀研磨工業所/オオモリ/岡部工業/岡本工機/奥地建産/オザキ/オリザ油化/オリックス不動産投資法人/カーボンフリーコンサルティング/カーボンフリーネットワーク/開誠/会宝産業/加賀産業/鏡水産/風岡/KASAHAR SYOUJI CO., LTD./カジケイ鉄工/梶哲商店/春日井資材運輸/片桐銘木工業/片山化学工業/春日部資材/カッシーナ・イクスシー/カドワキカラーワークス/カナック/カネトヨ/カネヨシ/加平/加山興業/カラーズ/カワイ/川瀬樹脂工業/加和太建設/河田フェザー/河村産業/甘強酒造/神田印刷工業/関東建設工業/関東実行センター/関東精工/キィポーション/木島通信電線/北村製作所/衣笠木材/岐阜産研工業/岐阜ベルト/共愛/京西テクノス/行田製作所/協同電子工業/京都調帯/協発工業/協和精工/キョーテック/極東輸送/桐生明治/亀和組鋼業/グーン/久保鉄工/熊野製作所/倉衛工業/クリーンシステム/クリーン・ジャパン・エンジニアリング/グリーン・ワイズ/グループセンス/グローバル・ワン不動産投資法人/グローバルシェア/グロービング/クロタ精工/黒姫/ケイエスエス/経済法令研究会/京阪神ビルディング/ゲットイット/ケネディクス・オフィス投資法人/研文社/コアスリー/興栄商事/ゴウダ/神戸衡機/神戸電化工業/神戸板金工業/光陽社/幸和製作所/国府印刷社/コクボホールディングス/コダマ樹脂工業/駒谷ゲージ/コモン計装/コラント/近藤印刷/近藤石灰工業/近藤鉄筋/斎藤製作所/栄工業/榊原工業/榊原精器/相良製作所/桜井/桜井工業/桜田工業/サクラパックス/笹森産業/佐野塗工店/サハシ特殊鋼/サンエス/三喜工作所/三協製作所/三晃精密/サンコーリサイクル/三周全工業/山城精機/三昌製作所/三条精密工業/三友テクノス/三洋工事/山陽製紙/サンワインダストリー/三和建設/シイエヌエス/滋賀ロジステック/シグマ/鈴木特殊鋼/篠崎木工/篠田/島田工業/清水工業/ジャパンリアルエステイト投資法人/十全化学/松陽電工/昭和技研工業/正和興業/昭和電機/昭和丸筒/ジラフ・コーポレーション/シンエイ精工/シンコー金属/信州セラミックス/新盛インダストリーズ/新世日本金属/新拓興産/新東/新日本印刷/新日本金属工業/シンノエパック/新和建設/スエナミ工業/スキット/スギヤマ鋼業所/須崎工業所/鈴鹿グループ/鈴木保全/鈴鉦運輸/スズデン/スタジオオニオン/スタッフ/スタンダード運輸/スマートエナジー/セイキ工業/精器商会/正晃/精密工業/積水ハウス・リート投資法人/セブントゥワン/セラフ榎本/創桐/創和工業/ソルプラス/ダイアトップ/大榮/ダイキャスト東和産業/ダイコー製作所/大松精機/大進プレス工業/大成工業/大成プラス/大同トレーディング/ダイドー/大富運輸/ダイフク/大平洋ランダム/大豊産業/太洋紙工/TAIYO DENKA KOGYO CO.,LTD./ダイワエクセル/大和鋼業/ダイワテック/大和ハウスリート投資法人/髙木化学研究所/髙嶋礦業社/高島リボン/高田機工/高千穂シラス/高橋金属/高橋製作所/多貴商運/多喜プラスチック/竹内木材工業/竹田鉄工場/武田精機/竹屋化学研究所/田代建設/舘林・ホールディングス/田中/田中精機/タナカ善/田中陸運/タナック/タニハタ/中央化工機/中央工機/中央サッシュ工業/中央日土地プライベートリート投資法人/中興電機/中部工業/中部テプロ/千代田機工/ツカサペトコ/續橋製作所/辻精機/津田工業/都築産業/ツボタテクニカ/艶金/ティーエスケー/テイクオン/デジタルグリッド/テラオホールディングス/土居工作所/東海機械製作所/東海商販/東海テクノ/東海バネ工業/東海メンテナンス/東伸/東濃コアー/東福鍛工/東邦金属/東邦シートフレーム/東洋硬化/東洋工務店/東予産業/東利工業/銅林工業所/東和化学/豊栄商会/トータルクリエート/徳倉/栃木木材工業/富信/豊田電気/トライエンジニアリング/トリパス/内藤建設/中尾フイルター工業/中川鋼管/中嶋製作所/中島田鉄工所/長苗印刷/中日本カプセル/中日本鋳工/中原工業/中村精工/中村電設/中山精工/長良電業/成田製陶所/鳴島工業/鳴海組/南海興業/ナンバースリー/西垣林業/西川コミュニケーションズ/ニッカトー/日幸製菓/日伸精機/日東電工/日本アルテック/日本ウエストン/日本エンジン/日本カーボンマネジメント/日本気象/日本公認会計士協会/日本シール/日本ゼルス/日本宅配システム/日本中央住販/日本電業工作/日本ノボパン工業/日本ピーエス/日本ビルファンド投資法人/日本プライムリアルティ投資法人/日本ロジスティクスファンド投資法人/丹羽鋼業/ネイチャーズウェイ/ノザワ/ノダ/野田クレーン/登尾鉄工/野村不動産プライベート投資法人/野村ユニゾン/ハーチ/バイトルヒクマ/ハイパー/太陽刷毛/ハウスメッシュ/ハウテック/バウハウス丸栄/創興業/橋本金属工業/ハズ/斫木村/パネックス/パブリック/ハマダ/林商会/早野研工/原貿易/ハリタ金属/春近製作所/ビー・アイ・エフ/ビーエム工業/ビーフプレイス/光運送/樋口製作所/日の丸自動車/日の本穀粉/日比清工業/ヒメプラ/平田運輸/平野/平松工業/広池製作所/ファーマインターナショナル/フカサワ/福重/福富金属/フクモト/藤久運輸倉庫/富士興産/富士製作所/富士経編/富士凸版印刷/藤野興業/藤本化学製品/フタガワグループ/フネンアクロス/文創/フラームジャパン/古郡建設/プレッシオ/プロモ/文溪堂/文昌堂/平成工業/平和不動産/平和不動産リート投資法人/ベルシステム24/豊国エコソリューションズ/防除研究所/豊桑産業/ホームサーチ/ホクサン/北拓/北斗工業エンヂニアリング/北米産業/堀忠染織/正光/マサル/増田喜/まち未来製作所/松岡特殊鋼/松ケ谷鉄工建設/松川レピヤン/松永建設/松本製作所/マツ六/真鍋プランテック/真庭木材事業協同組合/マルイチセーリング/丸喜産業/丸源竹内組/丸五/丸正/マルト/丸昌/丸東製作所/丸洋建設/丸理印刷/三浦工業株式会社/三重エネウッド/ミクニ機工/水生活製作所/ミズタニバルブ工業/”/水ノ上災害防具”/三谷建設/ミック/三菱地所物流リート投資法人/三星毛糸/宮城衛生環境公社/都インキ/都田建設/みやび/三好化成/美和製作所/ミワテック/睦製作所/村上木材/ムラタ興業/村中建設/室中産業/名晃/メイユー/明和鋼業/メインコンセプト/森組/森重精機/森村金属/柳沼ボデー工場/八洲建設/ヤスヒラ/柳田鉄工所/ヤベホーム/山一金属/ヤマウラ/ヤマシタ/ヤマセイ/山善/ヤマダインフラテクノス/山田製作所/山田電器工業/山田鍍金工業/ヤマプラス/山文/山本機械/山本工作所/山本清掃/ヤマモトロックマシン/ユーエスウラサキ/幸美商事/輸出入・港湾関連情報処理センター/ユタカ/豊ファインパック/ユタコロジー/ユナイテッド・アーバン投資法人/ユニゾン/ユニバーサルコムピューターシステム/美岡工業/吉田測量設計/ライズ/ランデス/リコーインダストリー/リサイクルテック・ジャパン/リマテックホールディングス/龍名館/レーザックス/レックス/レフォルモ/ロジコ/六協/ワード/ワイズグロー/ワカクサ/わかば農園/ワダウェルディング/和田製作所/渡辺製作所/I’s”/F.C.大阪/AeroEdge/AG/エール/AISHIN CO.,LTD./AO Holdings Co.,Ltd./Arakawa Industries Co., Ltd./ARC/ARTE CORPORATION/boost technologies/CAGLA/CAMINO SANGYO Co., Ltd./クリエイト/Daiichikikou Co.,Ltd./Daiki Industrial Co.,Ltd/Daiwa Enterprise Co.,Ltd./DBJプライベートリート投資法人/Drop/eftax/E-konzal/EKUSERU Co., Ltd./ES/Fujikawasangyou Co.,Ltd/Fujikogyosho Co.,Ltd./Fukuda Kogyo LLC/hakkai/Hama Corporation/HAYASHI UNITED Co.,Ltd/HIMEGI/HY24ホールディングス/IES/IIF産業ファンド投資法人/Ishiikoumusyo.Co.,Ltd./ITOKOGYO Co.,Ltd./JMF日本都市ファンド投資法人/Kabbara合同会社/Kanazawa Kasei Co.,Ltd./Kariyaseisakusho Co.,Ltd./KATAOKASEIMO K.K./KATOKENSETSU Co.,Ltd./Kawaseseiko Co.,Ltd/川島商会/KDC/KDX不動産投資法人/KOU SEKKEI/Koushinseisakusho Co. 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Co.,Ltd./Onoderasign Co.,Ltd./ONOGI CO.LTD/OSW/Otsukakinzoku Co.,Ltd/Oyashoji Co.,Ltd./Planbase/Raina Co., Ltd./Saikyo Engineering Co.,Ltd./Sakano LLC/Sanei kucho Co.,Ltd/SANKOH SANSHO CO.,Ltd/Sankyu Industry Co., Ltd./SANSHIN/SATOH KANAGATA FACTORY LLC/SDS/SDS Co., LTD./Shimura Press Co., Ltd./SHINETECK Co., Ltd./SHINSEI STEEL LLC/SHINSEN Co.,Ltd./Showeidenki Co.,Ltd./SINBO CO., LTD./SINSYO KIKO INC./Sky/SUITO INDUSTRY CO.,LTD./Sumi Lumber Co.,Ltd./SYUUWA.LLC/T4technical CO.,LTD./TAIYO/Takagi Holdings Co., Ltd./Takahashi Komuten Co.,Ltd./Takanashi iron and steel works Co., Ltd/TAKEUCHI KOUGYOU Co.,Ltd/TAKUMINOホールディングス/TBM/TEG/TERADA/TKG CO.LTD/TOAシブル/Tochishu Co., Ltd./TOKIUM/TOMETAROU CO.,Ltd/Tomihari Seisakusyo LLC/Tomiya Auto Parts Co.,Ltd/TOTAL WORK SANGYO CO.,LTD./Tougotekkou Co.,Ltd./TOUNAN Co.,Ltd./TSURUMI Co.,Ltd./use work Co.,Ltd./VAIO/ValueFrontier/Wachi Ironworks Co.,Ltd/Watanabe Trading Co., Ltd./WoodLifeCompany/Y・K・P INDUSTRY CO.,LTD./YAMABISHI/YAMAICHIKINZOKU Co.,Ltd./Yamasyo Unyu System Co.,Ltd/YKTEC CO.,LTD/Yokoyama Seisakusho Co.,Ltd./YTEM,LTD./ZERO PLUS |
SBT認定企業の取り組み事例
最後に、SBTの認定を受けた企業がどのような取り組みをしているのか、3つの具体例を紹介します。
鹿島建設株式会社
大手建設会社である鹿島建設は、Scope1・2に関して2030年までに「35%(1990年比)」の削減目標を掲げています。そのために施工の合理化による生産性の向上や、代替燃料の使用等を積極的に推進しています。
この背景には、リスクと判断した分野への対策が必要と判断した点が挙げられます。具体的には、脱炭素による建設・調達コストの増加や価格転嫁の遅延、気候変動による生産性・品質の低下などのリスクです。
(参考:鹿島建設株式会社)
食品産業の大手である明治ホールディングスは、Scope1・2に関して2030年までに「42%(2015年比)」の削減目標を掲げています。そのために太陽光発電施設を導入したり、他社からの再生可能エネルギー購入などを推進しています。
同社は気候変動により原材料の収穫量が減少したり、調達コストが上がることをリスクと想定しています。しかしSBTへの取り組みは気候変動リスク対策だけでなく、自社のステークホルダーへの訴求力向上にもつながるとみています。
(参考:明治ホールディングス)
富士フィルム
製造業の大手である富士フィルムは、Scope1・2・3に関して2030年までに「30%(2013年比)」の削減目標を掲げています。そのために再生エネルギー・省エネ型機器の導入や「3R(リデュース・リユース・リサイクル)」の推進等を実施しています。
同社は、自然災害の増加によるサプライチェーンの寸断をリスクとして捉えています。また低炭素社会において「GHG排出量が多い企業」の商品やサービスは、消費者や投資家に受け入れられにくいと懸念し、長期的な施策が必要とみています。
(参考:富士フィルム)
まとめ
企業がSBT認定を受けることには、さまざまなメリットがあります。
もちろん長期的にみれば環境問題を解決する第一歩となりますが、それ以上に企業としての高い評価や投資の促進など、短期的に自社の利益につながる点も多いです。
改めてSBTの認定制度やメリットについて理解し、自社でも参画できるかどうか検討してください。
参考:
SBT(Science Based Targets)について|環境省
SBT(Science Based Targets)とは︖|環境省
7. SBTの認定基準|環境省
脱炭素経営に向けた取組の広がり|環境省
取組事例 – グリーン・バリューチェーンプラットフォーム | 環境省
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編集者
maeda